脳を騙す・催眠療法の潜在意識の捉え方
「舐められやすい人の研究所」研究員、tomoです。
今回は、潜在意識について、催眠療法(ヒプノセラピー)からの捉え方をみていきます。
以前テレビで明石家さんまさんが、
「風邪を引いた時は、引いてない!ギックリ腰で動けんくなったら、動ける!って、
脳を騙すねん!したら治る!」
というようなことを言っていて、
「なるほど、賢い」
と思ったことがあります。
これは結構使える技術なんですよね。
実際に風邪やギックリ腰が治るかどうかは置いといて、
その「脳を騙す」という目線が、技術なんです。
脳ってまだまだ未知数が多い分野で、
心理学や脳科学など様々な方面から研究がなされてますが、
例えばヒプノセラピー(催眠療法)で扱うのは、
心の「潜在意識」に働きかける、こいうことです。
<催眠療法で考える潜在意識とは>
大体「心・意識」というものがあったら、
その中で自分が自覚してる意識、「顕在意識」はその約1割程度、
といわれています。
残りの約9割は「潜在意識」なんですね。
潜在意識を詳しくいうと、78%の無意識と10%の本能的な意識です。
それぞれの特徴をみてみましょう。
[ 顕在意識の特徴 ]
・理論、理性、知性。言語コミュニケーション。
[ 潜在意識の特徴 ]
・感情、自律神経に作用する。非言語コミュニケーション。イメージやリズム。
・幼少期のプログラム、記憶がある。
・ネガティブとポジティブの認識がある。
・現実と妄想の区別がつかない。
・時間軸は「今」のみ。
・善悪の区別がない。
[ 本能的意識 ]
・生存本能。防衛本能。火事場のくそ力というもの。
子供の場合は「顕在意識」と「潜在意識」の境目というのはなくて、
6〜12歳くらいに「境目」ができるといわれています。
これを全米催眠協会ではクリティカルファクター、心理学では自我などと呼んだりします。
顕在意識が表面上に現れることで、知性で自分を守ることができるし、
理性で善悪の判断をして悪い行動を自制することができるので、重要なこととなります。
しかし、子供の頃の虐待や、ショックな出来事があった時、
それを無意識に抑圧したままでフタをして過ごしていると、
そのうち顕在意識と潜在意識の間で綱引きが始まることがあります。
そうすると何が起こるかというと、
その気づかれない「潜在意識」は、無視し続ける「顕在意識」に向かって
「ちょっと待って、気づけよ!」と、あらゆるシグナルを送ったりします。
例えばそれは
体調不良に表れたり、イライラだったり、周りの環境・人の反応といったことに現れます。
催眠療法では、
その「境目」をゆる〜くさせて、
潜在意識の声を聞きやすく誘導するんですね。
境目をゆるくさせるには、緊張とリラックスが同時に存在するα波状態がいいとされています。
それは訓練された催眠療法士がその状態に誘導する、という手段もありますが、
私たちは普段日常で無意識に行なっていることもよくあります。
例えば
・ドライブが好きな人なら、好きな音楽を聴きながらドライブしている時。
・お風呂にゆっくり浸かってる時。
・好きな映画に没頭してる時。
あらゆる場面で潜在意識と繋がる状態になり、
人はそこで気分転換を図ったり、ストレス発散したり、現状改善の閃きなどを得ようとしていることがあります。
それらを意図的に誘導しよう、というのが催眠療法です。
よくメディアでするショーとしての「催眠術」とは違うことを理解しておきましょう。
しかし、催眠療法が治療として万能かというとそうでもないことも同時に理解する必要があります。
自分に合ったものを取り入れるという意識で正しい利用法を試してみるには、面白いものではあると思います。特別なことをしなくても、日常の利用法で活かすことも可能です。
<ネガティブな思考になる原因>
舐められやすい人は、潜在意識にネガティブイメージが溜まってる状態が考えられます。
あるところでは、思考の70%が否定的なものということもいわれています。
<潜在意識にネガティブイメージが入るメカニズム>
α波状態で潜在意識の境目がゆるくなる、と前述しましたが、
ストレス状態、パニック、ショック、病気などがきっかけでも同様となります。
その時に潜在意識が優位に立つ催眠状態となり、
そこに否定的なイメージがプログラミングされてしまうという現象が起こります。
誰でも事故や大きなストレスに晒されるとエネルギーは消耗し、ネガティブな気分となってしまうでしょう。
それが回復されず長期間に及ぶとそのネガティブプログラムも膨らんでしまいます。
そしてネガティブな思考回路がさらにその現実化に一役買ってしまい、
ネガティブ環境の悪循環となってしまう、というのは、
想像できることでしょう。
<ネガティブ悪循環から抜け出すには>
ここで提案するのは、選択肢を大まかに分けて、
自分に合ったものを試す、ということです。
大まかには、
環境から変える(仕事、住居、旅行、仕草など)のと、
自分の考え方を変えるのと、
逆方向から二通りあります。
両方少しずつ行うのがオススメですが、細かくは自分に合った方法があるので、
スッと入りやすいものを選ぶといいでしょう。
催眠療法は頭の中のイメージ力を使うので、
人から論理的に諭されるよりも、自分の中でゆっくりイメージして理解するのが
得意な人に向いてます。
人付きあいが苦手、理解のスピードが人より遅め、という人もいいでしょう。
自分の気持ちを言語化するのが苦手という人も、人に意見する必要はないので、
やりやすい方法です。
次回は自己催眠の方法について説明します。↓
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