うつ・内向型HSPの生き方

なめられやすい・真面目すぎる・内向型・うつ・生きづらさを楽にするための研究。

映画「人生ここにあり!」にみる個性の見方

こんにちは!

「舐められやすい人の対処法」

研究員のtomoです。

 

 

 

イタリアの映画「人生ここにあり!」を観たことはおありでしょうか。


 

舐められやすい人の対処法

 

 

80年代イタリアのバザリア法によって

精神科病棟を閉鎖し、入院患者を地域生活へ転換させる流れの中、

 

ある精神科病棟患者を「労働組合の一員」として活動させるという、

事実を元にしたコメディになってるのですが、

 

 

非常にいいなと思った場面があったので、

紹介します。

(個人的なざっくりした説明なので、詳細を知りたい方は映画を確認ください。)

 

 

初めて出会う様々な精神病患者の

「特性」を理解して、

労働組合長は彼らに役職を与えていく場面があります。

 

とある男性患者(組合員)は、一言も喋らず、黙っています。

組合長が「君は何ができる?」と聞くと

横から別の患者(組合員)が言います。

 

「彼は無理だ!喋らないし、仕事もしない、寝てるだけで何もできない!」

 

すると、

組合長は

 

「それはいい!君にピッタリの役職がある」

と言います。

 

そして、スーツと整った髪型に変えた彼を、

トップの「理事長役」として、

外部交渉を有利に進めます。

 

 

こういった場面が、コミカルなサクセスプロセスとして描かれています。

あくまでコメディとして、フィクションだから成り立つ所も多いのですが、

 

この「視点」が、

今大事なんじゃないかな、

と思ったんです。

 

喋らない、何もしない、眼光だけは鋭い

「個性」を、

 

「管理職に向いてる」という目線。

 

概ね間違いないんです。

実際、管理職の彼らは多くを喋らず、「威圧感」「存在感」が何より重要であり、

その「カリスマ性」を感じさせることで、

部下や交渉を動かせることができる。

 

一見、「怠け者」のレッテルを貼られそうなのですが、

それがしっかりとした社会の「役割」として活きる。

 

まぁ、実質は何もしてない管理職への風刺も感じるのは、

世界共通なのか、日本人ならではなのか、自分だけなのかは分かりませんが、

それも含めて「面白い」じゃないですか。

 

コメディとして仕上げてるにしろ、

これが80年代に既に実際に行われていたって、

結構衝撃じゃありませんか?

 

日本は精神障害者や犯罪者を精神病棟に閉じ込めようとしてるのに。

 

既にイタリアでは真逆を実現してたんですよ。

勿論綺麗事ではなく、

実際は課題の多さや時間がかかることも多かったでしょう。

 

でもそれは、特に「精神障害者」に限られた問題ではなく、

寧ろ「健常者」とされてる人の方が、

それが潜在化してる分、深刻な問題となってると思います。

 

あと、普通に向精神薬を減らす場面も、80年代とは思えなかったですね。

日本は何十年遅れてるんだろう?と思わざるを得なかった。

薬物療法が悪いわけではないですが、まだまだそれ中心に偏ってるのが現状だったりすると思います。

 

と、日本との色んな比較も考えさせてくれました。

 

そして逆に、80年代のイタリアでできたことが、今の日本でできない、

とは言い切れないのではないか?

と希望をもちたいですね。

 

要は、「障害者」とか「変わり者」とレッテルを貼って

世の中から除外する、

 

もっといえば「自分と違うから」

という理由だけでグループから追い出す、

 

のではなく、

 

「個人」として「個性」をみることで

新しい発見をする。

 

その個人に適した環境に

身を置く。

 

「環境」に「個人」を合わせるのでなく、

「個人」に合わせた「環境」という視点。

 

今のあなたの環境は、もしかしたらあなたの個性には合ってないのかもしれない。

 

逆に、あなたの個性が活かせる環境は、少し目線を変えるだけで見つかるかもしれません。

 

 

 

 

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